空の産業革命!ドローンが生み出す新たなビジネスの可能性(1)

ドローンの名前の由来は蜂の羽音?

最近はテレビの空撮画像などですっかりおなじみになったドローンの存在だが、よく考えたらへんな響きの名前である。そういえばドローンとはどういう意味だろう。よく言われているのは「ハチの(ブーンという低い)羽音」に似ているから、ということである(日本人の耳には、どうやったらアレが「どろ~ん」と聞こえるのかがわからないのだが…)。これからしばらくドローン市場を斬りまくるにあたり、いい機会なのでドローンの名前の由来について触れてみることにする。

いきなり軍事的な話になるのだが、1935年にイギリス海軍が新型の無人標的航空機を導入した。この訓練用標的機は二代目(バージョンB)であり、初代の「フェアリー・クイーン」と呼ばれた標的機と世代交代してから、このバージョンBは「クイーン・ビー(女王蜂)」と呼ばれた。
同じ年、アメリカのスタンドレイ提督が、その「クイーン・ビー」の実演を見学した。アメリカに戻ると、提督は部下に同様の機器を開発するように指示を出した。そして開発者はイギリスのクイーン・ビー(女王蜂)に敬意を表して、新型の航空機に「ドローン(オス蜂)」という名前をつけたということだ。
つまり、「ドローン」は「女王蜂」に対しての「オス蜂」ということであり、単に「ブーン」というハチの音から来ただけではなかったということである。

どれを買う?ホビードローンのスペック比較

ドローンを大きく業務用と一般用途に分けた場合、一般ユーザーが気になるのは、ぶっちゃけでいうと価格と飛行時間であろう。テレビ番組での広大な空撮や農薬散布などの業務用ドローンをちょっと横に置いておいて、一般用の「ホビードローン」について、スペックを比較してみることにする。

上記はホビードローンとして低価格帯の製品をピックアップしている。「カメラ撮影」の項目では、「◎」「〇」となっているものが、撮影している映像をリアルタイムでスマホにWiFiで飛ばすことができるなど、ドローンの「撮影する楽しさ」を実装した製品である。「×」は撮影機能が搭載されていなく、初心者の練習用と割り切った機体である。「△」はアクションカメラをオプションで登載できる製品である。

ホビーユースのドローン購入時のポイントは「価格」「飛行時間」「カメラ撮影」であり、これらの項目を使用してポジショニングマップを作製すると、下図のようになる。(充電時間は、アマゾン等での口コミ情報で、予備バッテリーを複数持つユーザーが一定数見受けられることから、ポジショニングマップの項目からは除外している)

上図の各製品名の文字は、

黒細字:撮影機能なし
黒太字:撮影機能あり
青太字:撮影機能あり、リアルタイムで生中継可、スマホで操作可、VRヘッドセット対応など
黒太字斜:オプションで運動カメラを取付可

を表している。

ポジショニングマップを考察すると、飛行時間と価格だけでいうとEachineの「E52」が費用対効果上の性能が高い。だがドローンの醍醐味はやはり空撮の体感である。単に撮影だけでよければ同機でよいが、撮影動画をリアルタイムに手元のスマホに映すなどの楽しみ方をする場合には、Holy Stone Toysの「Holy Stone F186W」やAMZtronicsの「T20CW」などが費用対効果上でおすすめといえる。Mjxの「B3 Bugs」はカメラが別売りとなっているが、他の機種にないアクションカメラ(自分の目線から見た動画を撮るために特化した小型カメラ)を搭載することができる。これによって他機種と異なる、視野の広い臨場感ある映像を撮影できる。また、ホビー用としては他機種の倍、20分の飛行時間が可能であり、撮影に夢中になってドローンを遠出させてロストさせるなどの悲劇も防ぎやすくなる。

(この稿続く)
(依藤 慎司)

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